食の知識

「ペティナイフ」と「果物ナイフ」の違いは?フレンチシェフが解説!

ペティナイフや果物ナイフは、一般的に使われている三徳包丁などに比べ、刃が短く扱いやすいのが特徴です。

手軽なサイズ感で女性にも人気があり、狭いキッチンでも小回りが利く包丁として知られています。

しかし、果物ナイフとペティナイフを同じ包丁だと思っている人も意外と多いですよね。

この記事では、フレンチシェフの筆者がそれぞれの特徴を詳しく解説しています。

ペティナイフと果物ナイフの違い

ペティナイフ果物ナイフ
用途野菜・果物・肉・魚など果物の皮むき・切る
刃渡り8~15cm6~10cm
刃の形状先端が尖っている先端が丸まっている
切れ味切れ味が軽いしっかり切れる
価格1,000円前後2,000~20,000円程度

ペティナイフと果物ナイフの違い

ペティナイフと果物ナイフの違いは以下の5つです。

用途の違い

「果物ナイフ」は、名前からもわかるように、果物の皮をむいたり実を切ったりするための包丁です。

フルーツナイフとも呼ばれており、一般的な家庭で使われている三徳包丁よりも小さく軽量なため、果物をキレイかつ効率的に調理できます。

一方「ペティナイフ」は、西洋包丁の一種で、小さく多目的に使える包丁。

野菜や果物の皮むきや切り分け、飾り切り、魚や肉の下ごしらえなどにも使える万能包丁としても人気があります。

どちらも小型の包丁で細かい作業に適していますが、硬いものや大きな食材を切るのには不向きです。

刃渡りの違い

果物ナイフの刃渡りは6~10cm、ペティナイフは8〜15cmが一般的です。

ヤユキ
ヤユキ

「刃渡り」とは、包丁の刃の先端から根元までの長さのこと。

刃渡りが長いほど重さが増しますが、そのぶん大きな食材をスムーズに切れるという利点があります。

刃の形状の違い

果物ナイフとペティナイフは、どちらも刃渡りが短い包丁ですが、刃の形状にもいくつかの違いがあります。

「果物ナイフ」は刃幅が広く先端が丸まっており、出刃包丁が小さくなったような形をしています。

一方で「ペティナイフ」は、西洋包丁の牛刀を小さくしたもので、刃幅が狭く先端が尖っているのが特徴です。

一般的に、形状が直線的なほど切断力が高く、形状が曲線的なほど切り込み力が高いとされています。

たとえば、ペティナイフや刺身包丁は刃が尖っているため、魚や肉の切り身から刺身を作ったり、果物や野菜の皮むきなど細かい作業をするのに適しています。

しかし、刃が尖っていると食材にスッと入り込んで滑らかに切れますが、刃が薄くて弱いので硬い食材を切るときには注意が必要です。

一方で、果物ナイフや出刃包丁、中華包丁などは刃が丸まっているので頑丈で安定して食材を切れますが、刃が食材に引っかかりやすく、細かい作業には不向きです。

切れ味の違い

ペティナイフと果物ナイフは、どちらも切れ味に優れていますが、刃厚が薄い包丁の方が食材に切り込んだ時の抵抗が少なく、切れ味が軽くなります。

一般的なペティナイフの刃厚が1mm以下なのに対して、果物ナイフは刃厚が1mm以上のものが多いです。

なので、刃厚の薄いペティナイフの方が、食材に切り込んだ時の抵抗が少なく、切れ味も軽くなります。

ただし薄い刃は、厚い刃に比べて強度が劣るため、衝撃や硬い食材を扱う際には注意が必要です。

価格の違い

一般的に、果物ナイフよりもペティナイフのほうが高価です。

果物ナイフは、ペティナイフに比べて用途が限定されているため、刃の形状や素材にこだわらない分、コストを抑えることができます。

一方、ペティナイフは、刃やハンドルの素材が多様で、一般的な家庭用のものからプロ仕様のものまで、さまざまな価格帯の商品が存在します。

たとえば、果物ナイフは1,000円前後の製品が多いですが、ペティナイフは使用している素材によって2,000~20,000円と価格が大きく変わります。

もちろん、果物ナイフの中にも高価なものはありますが、一般的にペティナイフよりも安価であることが多いです。

ペティナイフのおすすめ5選

現役フレンチシェフの筆者がおすすめな、軽くて扱いやすいペティナイフ5選です。

グレステン ホームペティ

刃渡り14cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ステンレス鋼
重量139g

刃渡り14cmのステンレス鋼を使用したペティナイフ。

シャープな切れ味と耐久性が特徴で、家庭用からプロのシェフまで幅広く使用されています。

独特な形状をしているため、食材を切ってもまな板に手が触れず衛生的です。

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貝印 ペティナイフ 関孫六 匠創

刃渡り12cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ステンレス鋼
重量67g

日本の伝統的な鍛冶技術を受け継ぐ、関孫六ブランドのペティナイフ。

グリップ感の高い流線型のハンドルと、高品質なステンレス鋼を使用した切れ味が特徴です。

食洗機や熱湯消毒にも対応しているので、普段のお手入れも簡単に済みます。

★貝印製品は公式アフィ

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Misono(ミソノ) ペティナイフ

刃渡り13cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材黒強化木
重量80g

有名包丁ブランドMisono(ミソノ) のペティーナイフです。

高純度ピュアステンレス特殊鋼を使用しているため、鋼の鋭い切れ味とステンレスの耐久性を持ち合わせています。

刃渡りが13cmと長く、普段使いの包丁としてもオススメ。

木製のハンドルも手に馴染み、かなり扱いやすいペティナイフです。

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藤次郎 ペティナイフ

刃渡り12cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ステンレス鋼
重量65g

日本を代表する刃物メーカー、藤次郎のペティナイフ。

包丁の芯材にコバルト合金鋼を使用し、最高の切れ味とお手入れの手軽さが特徴です。

ハンドルにはトルネード模様が施されており、濡れた手で握っても滑りにくい構造に。

熟練の職人が1本ずつ丁寧に刃付けをしているため、なかなか切れ味が落ちず、プロの料理人にも愛用者が多いペティナイフです。

【 hana by YEBISU YAIBA 】ペティペティナイフ

刃渡り13.5cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ホワイトオーク
重量95g

刀身に美しいダマスカスの波紋模様を纏ったペティナイフです。

鋼を67層にも折り重ねているため、ペティナイフの中でもトップクラスの切れ味を誇ります。

ハンドルの素材は天然のホワイトオークを使用し、手にフィットするだけでなく、水に強いのも特徴です。

果物ナイフのおすすめ3選

切れ味が良く、女性でも扱いやすい果物ナイフを3つに厳選しました。

貝印 KAI フルーツナイフ Kai House Select 木ザヤ

刃渡り9.7cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材木製
重量36g

包丁の老舗ブランド「貝印」の果物ナイフです。

シンプルなデザインですが、貝印製品だけあって切れ味は抜群。

サヤ付きなので収納スペースに困らず、キッチン上に置いたり、引き出しにしまっておいても安全です。

貝印(Kai Corporation)
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貝印 KAI ねこ の フルーツナイフ Nyammy

刃渡り12cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ポリプロピレン
重量50g

【貝印 Nyammy(ニャミー)シリーズ】の果物ナイフ。

猫好きでなくても欲しくなるようなデザインが特徴で、キッチンを可愛く演出するアイテムとしても人気があります。

一般的な果物ナイフより刃渡り長いため、大きめのフルーツも簡単に切れるのがポイント。

包丁にプリントされている猫の足跡が1cm刻みになっており、カットするときの目安にもなります。

貝印(Kai Corporation)
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TRAMONTINA(トラモンティーナ)フルーツナイフ

刃渡り8cm
刃の素材ステンレス鋼
ハンドルの素材ポリプロピレン
重量30g

ブラジルを代表するキッチンブランドTRAMONTINA(トラモンティーナ)の果物ナイフ。

本体重量がiPhoneよりも軽い30gなので、女性でも扱いやすく、長時間の使用でも疲れません。

ペティナイフに形状が似ているため、小さい野菜や肉、魚などもスムーズに切れます。

「ペティナイフ」と「果物ナイフ」の違い|まとめ

あらためて、ペティナイフと果物ナイフの違いは以下のとおりです。

ペティナイフ
果物ナイフ
用途野菜・果物・肉・魚など果物の皮むき・切る
刃渡り8~15cm6~10cm
刃の形状先端が尖っている先端が丸まっている
切れ味切れ味が軽いしっかり切れる
価格1,000円前後2,000~20,000円程度

ペティナイフと果物ナイフは、小さい食材を切るのに適している包丁です。

食材に合わせて包丁を使い分ければ、下ごしらえの時間を短縮でき、効率的に料理を作れます。

フルーツを切るだけなら果物ナイフが最適ですが、小さな野菜や肉、魚にも使うならペティナイフがオススメですよ。

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