トリュフはフォアグラ、キャビア並ぶ世界三大珍味のひとつです。
独特な香りがあり、フランス料理の代表的な食材としても有名ですよね。
しかし、トリュフは値段が高いので「食べたことがない」という人も多いはず。
この記事では現役フレンチシェフの筆者が、トリュフの味や香り、食感などを詳しく解説しています。

もくじ
トリュフの正体は【キノコ】

「そもそもトリュフってなに?」という人のために、まずは簡単に解説していきます。
すぐにトリュフの味が知りたい人はここからスキップ
トリュフとは、フランスやイタリアなどの限られた地域でのみ収穫できる【キノコ】のこと。

和名は、西洋松露(セイヨウショウロ)といいます。
キノコといえばシイタケやシメジのような形をイメージしますが、トリュフは丸いかたまり状です。
大きさもさまざまで、クルミくらい小さいものからリンゴほどの大きさまで存在します。
トリュフには『黒』と『白』がある
トリュフには『黒トリュフ』と『白トリュフ』があります。
両方ともトリュフですが、見た目や特徴に違いがあります。
黒トリュフ

トリュフと聞いて、多くの人がイメージするのは『黒トリュフ』だと思います。
フランスやイタリアなどの限られた地域で、11月下旬~2月下旬の短い期間のみ収穫可能です。

希少価値があるので、【黒いダイヤ】とも呼ばれています。
白トリュフ

白トリュフの収穫場所は、黒トリュフよりもさらに狭い地域に限定されます。
収穫時期も10月下旬~11月下旬のたった1ヶ月間なので、黒トリュフより希少なトリュフです。
人工栽培ができないので数が少なく、値段は黒トリュフの倍ほど。
また、白トリュフは生食が基本なので、冷凍保存ができないのも値段が高くなる理由です。
トリュフの味と香りは?

結論からいうと、トリュフには味がほとんどありません。

最後に少しだけ味がします。
味がほとんどないのに、なぜ世界三大珍味と呼ばれているのか不思議ですよね。
理由は、トリュフは味ではなく香りを楽しむ食材だからです。
フランスでは「トリュフには媚薬の効果がある」なんて噂もあります。
フランスでのトリュフの逸話
トリュフが収穫されるシーズンには、トリュフを積んだ貨物列車と人をのせる客車が繋がっていることがあります。
そのトリュフの香りは客車まで届いて、匂いを嗅いだ乗客たちが恋に落ちる。

こんな逸話があるくらい、トリュフの香りは魅力的ってことですね。
黒トリュフの味に似ている食材は?

黒トリュフに味が似ているのは、みなさんが一度は口にしたことがある食材です。
- マッシュルーム
- シイタケ
- マツタケ

キノコの旨味を凝縮したような味。
食感は生のじゃがいもに似ていて、シャキシャキしています。
黒トリュフの香り
黒トリュフの香りは
- 土のような匂い
- 森林の中にいるような香り
- 切った瞬間の木の匂い
- 湧き水のような香り

表現が難しいですが、植物性というか、自然の香り。
口に入れた瞬間に、トリュフの香りが一気に鼻から抜けるので、初めて食べたときは驚くと思いますよ。
また、黒トリュフの特徴は、加熱すると香りが増すこと。
ソースやリゾットと一緒に火を通すのが、正しい食べ方です。
白トリュフは味が無い

白トリュフは、黒トリュフよりも香りが強く、ほぼ味がありません。
香りの強い白トリュフは、少量ずつ食べるのが一般的なので、どうしても香りの方が勝ってしまいます。
水分が多いので、食感は炒めた玉ねぎのようにしっとりしています。
白トリュフの香り
白トリュフは独特な香りが特徴で、芳醇(ほうじゅん)と表現されることが多いです。
- 濃厚なバターのような香り
- ほのかに動物の匂い
- アーモンドのような香り
- ニンニクのような匂い
黒トリュフが植物性な香りなのに対して、白トリュフは動物性のハッキリした香りです。

香りが強すぎて、一緒に保存しておいた食材に匂いが移ってしまうほど。
白トリュフは加熱をすると香りが薄れてしまうので、生食が基本です。
よくテレビなどトリュフを目の前でスライスしてくれますよね。
あれはパフォーマンスの意味もありますが、切った瞬間こそが白トリュフの香りをもっとも感じられるからなんです。
簡単にトリュフを食べる方法

高級食材として有名なトリュフですが、加工品になると値段が大幅に下がります。
もちろん生のトリュフと比べると香りは劣ってしまいますが、「一度トリュフを味わってみたい」という人にはおすすめです。
トリュフ塩

トリュフ塩とは、乾燥トリュフが入った塩のこと。
乾燥している分、香りが凝縮しているので、濃厚なトリュフを感じることができます。
普通の塩と同じように使えるので、料理好きの人にもおすすめ。

天ぷらにかけるとメチャウマ!
トリュフバター

トリュフバターは、文字通りトリュフとバターを混ぜ合わせたもの。
バターとトリュフはとても相性が良く、口の中でお互いの香りを惹き立たせてくれます。
トーストに塗るだけで、一気に高級感がでるよ。
トリュフドレッシング

きざんだトリュフを贅沢に使ったドレッシングです。
和風ドレッシングのような醤油ベースの味で、サラダだけでなく料理のソースとして使うこともできます。
どちらかといえばトリュフの香りは控えめですが、日本人好みの味なので、どんな料理にも相性抜群。

ステーキのソースにも最高!!
>>トリュフドレッシングのおすすめ3選|気になる味と使い方を徹底解説!
トリュフオイル

トリュフオイルとは、オリーブオイルにトリュフの香りを移したもの。
香りが強いので、ほんの数滴でトリュフの風味を存分に味わえます。
パスタにかければレストランの味に!
>>たった一滴でどんな料理もトリュフ味に!【トリュフオイル】の使い方
俺のEC

俺のECは、俺のフレンチやイタリアンの料理をお取り寄せできる宅配サービスです。
圧倒的なコスパが売りで、「トリュフ料理がこんな値段なの!?」と驚くはず。
真空冷凍なので、好きなときにお湯で温めるだけなのもポイント。
本格的なトリュフ料理を食べたい人におすすめです。

これは普通にうまい(笑)
>>【俺のEC】の口コミと評判は?現役フレンチシェフが味をチェック!
トリュフポテトチップス
「いやいや、所詮お菓子でしょ?」と思うかもしれませんが、しっかりトリュフの香りがします。
袋を開けた瞬間に広がる、じゃがいもとトリュフの香りは、ポテトチップスならでは。
輸入品が多いので、一般的なポテトチップスに比べると値段は高めなのが難点。
とはいえ、手軽さはNo.1なので「とりあえずトリュフの香りを感じてみたい」という人には最適です。

塩味が濃いから、お酒のおつまみにもピッタリですよ。
世界三大珍味のトリュフ|まとめ
トリュフは味がほとんどなく、香りを楽しむ食材です。
黒トリュフの香り
- 土のような匂い
- 森林の中にいるような香り
- 切った瞬間の木の匂い
- 湧き水のような香り
白トリュフの香り
- 濃厚なバターのような香り
- ほのかに動物の匂い
- アーモンドのような香り
- ニンニクのような匂い
さすが世界三大珍味と呼ばれるだけあって、香りも値段も高い、まさに究極のキノコ。
ちなみに『フォアグラ』『キャビア』も、世界三大珍味の名前に恥じない味と香りです。
「フォアグラってなに?」「キャビアって卵なの?」なんて人は、この機会に世界三大珍味の特長を知っておいてはどうでしょうか。