- 国産牛と和牛って同じじゃないの？
- 味や値段の違いは？
- 『松坂牛』『米沢牛』『神戸牛』は国産牛？和牛？
わかりやすく説明していきます。
「贅沢しようかな？」と思うときに食べる牛肉といえば、『国産牛』と『和牛』ですよね。
なんとなく同じ意味合いで使われていますが、実は全く違います。
でも、両方とも日本の牛って意味でしょ？
違うよ。
- 国産でも日本で生まれた牛とは限らない
- 和牛でも日本産とは限らない
つまり『国産牛』＝『和牛』＝『日本の牛』ではありません。
- 『国産牛』だから美味しいはず
- 『和牛』だから日本で育った牛
というのは間違っているんです。
この2つの違いを知らずに牛肉を買っていると、損をしているかもしれませんよ。
『国産牛』と『和牛』の違いがわかれば、簡単に美味しい牛肉を選べるようになります。
もくじ
国産牛と和牛の違い
『国産牛』と『和牛』の明確な違いは、
- 国産牛は日本で出荷された牛
- 和牛は品種
ということです。
国産牛
『国産牛』とは
"牛が生まれてから牛肉として出荷されるまでの期間のうち、日本にいた期間が一番長い場合『国産牛』と認められる"
つまりは、どこで生まれたか？どんな品種か？は関係ありません。
海外で生まれた牛でも、日本にいた期間が一番長ければ『国産牛』です。
国産牛＝美味しい牛肉じゃないってこと？
うん。
海外の安い牛肉でも、『国産牛』にできるからね。
しかも、牛乳が出なくなった年老いた牛でも、『国産牛』のラベルを付けることができます。
和牛
『和牛』とは
黒毛和種（くろげわしゅ）、褐毛和種（あかげわしゅ）、無角和種（むかくわしゅ）、そして日本短角種（にほんたんかくしゅ）
この4品種のみを指します。
4品種だけ？
そう。
ちなみに『和牛』の90％以上が黒毛和種なんだ。
つまり『和牛』は、産地のことではなく品種のことです。
だから『和牛』＝『国産牛』とは限りません。
海外から輸入された牛でも、4品種のどれかなら『和牛』として販売できます。
さらに極端な話をすれば、アメリカで生まれてアメリカで出荷されても『和牛』です。
国産牛と和牛はどっちが美味しい？
赤身肉が好きな人、霜降り肉が好きな人がいるので、絶対こっちが美味しいとは断言できません。
それに牛肉には「ランク」というものがあり、それによって品質が違います。
ランクは「肉の色沢」、「肉のしまりとキメの細やかさ」、「脂肪の色沢と質」など様々な項目で評価されて決まります。
A5～C1まであり、A5が最も評価が高く、反対にC1が一番低いです。
なので、国産牛のA5と和牛のA3だったら
『国産牛』の方が評価が高いわけです。
とはいえ、多くの日本人の口に合うのは間違いなく『和牛』だと思っています。
それは日本人が美味しく食べられるように、様々な牛を組み合わせて作られた品種が『和牛』だからです。
日本の『和』を名前をつけちゃうくらいですからね。
有名な『松阪牛』『近江牛』『神戸牛』は国産牛？和牛？
国産牛の和牛です。
『松坂牛』『近江牛』『神戸牛』はどれも
黒毛和種という同じ品種の和牛なんです。
え！？
同じ品種なの？
全く同じです。
それぞれの地域ごとに独自の基準を決めて、ブランド化しています。
環境やエサが違えば、当然味も変わってきますよね。
元は同じ黒毛和種ですが、最終的にはそれぞれ違う特徴を持った『和牛』になっているんです。
たとえば『松坂牛』の基準は
- 三重県の松阪牛の生産区域で肥育されていること
- 肥育日数が500日以上
- 牝の未経産の和牛
- 規格は問わない（A5でもA3でも松阪牛）
となっています。
余談ですが、松阪牛(まつさかぎゅう)です。
まつざか、松坂牛は間違いなので注意。
どっちでもいいわ！
まとめ 違いを知って美味しい牛肉を食べよう
この記事をまとめると、
国産牛
- 日本で生まれた牛とは限らない
- 品種は関係ない
- 生まれてから出荷するまでに、日本にいた期間が一番長い牛
- 年老いた牛でも国産牛
和牛
- 『和牛』＝『国産牛』とは限らない
- 黒毛和種（くろげわしゅ）、褐毛和種（あかげわしゅ）、無角和種（むかくわしゅ）、日本短角種（にほんたんかくしゅ）のみ
- 日本人が美味しく食べられるように、品種改良して作られた
そして、『松阪牛』『近江牛』『神戸牛』は国産牛のブランド名で、どれも黒毛和種という同じ品種の和牛です。
もし自分へのご褒美として選ぶなら、
ブランド牛が良いと思います。
口の中でとろけるのはA5ランク。
脂っこいのは苦手な人はA3ランクが食べやすいです。
しっかりと違いを知って、せっかくなら美味しい牛肉を食べたいですよね。
