料理をするのに欠かせない調味料といえば『油』です。
炒めものや揚げ物、ドレッシングなど様々な料理で使用します。
しかし、普段から料理をしている人でも『サラダ油』と『オリーブオイル』の違いを正確に把握している人は意外と少ないです。
たしかにどちらも油という点では同じですが、味や香り、使い方などに大きな違いがあります。
『サラダ油』と『オリーブオイル』の違いがわかれば、普段の料理をもっと美味しくすることができるよ。
この記事では『サラダ油』と『オリーブオイル』の違いを項目別に比較しているので、ぜひ参考にしてみてください。
名称 | サラダ油 | オリーブオイル |
原料 | 菜種、綿実、大豆、ごま、ひまわり、とうもろこし、 紅花、米、落花生 | オリーブの果実 |
味・香り | 無味無臭 | 辛味や苦み 清々しい果実の香り |
性質 | 固まらない | 10℃以下で固まる |
カロリー(大さじ1杯あたり) | 111kcal | 107kcal |
値段(1,000mlあたり) | 500円前後 | 約700円~2,000円 |
もくじ
サラダ油とオリーブオイルの違いを項目別に比較
サラダ油とオリーブオイルを以下の項目別で比較しました。
原料を比較
サラダ油とオリーブオイルは、それぞれ異なる原料から抽出されます。
サラダ油とは、種子を原料にして作られた植物油のこと。
原料に明確な決まりはなく、上記のどれを使用しても『サラダ油』と表記することができます。
2種類以上の原料を混ぜたものは『調合サラダ油』と呼ばれるよ。
サラダ油がさまざまな種子から作られるのに対し、オリーブオイルはオリーブの果実からのみ抽出されます。
オリーブオイルには9種類のランクが存在し、国際オリーブ協会(IOC)が官能検査や酸度を計測してそれぞれのランクを定めています。
オリーブオイルは世界的に認められている油ってことだね。
味・香りを比較
サラダ油は、種子から抽出したエキスを精製しているため、無味無臭です。
一方でオリーブオイルは、オリーブの果実に含まれる、ポリフェノール類などの抗酸化物質の影響で、辛味や苦み、清々しい果実の香りなどを感じます。
オリーブの品種や収穫時期、生産地、搾油方法などよって味や香りが変わるよ。
固まる?性質の違いを比較
サラダ油は低温でも固まりませんが、オリーブオイルの場合は10℃以下になると固まってしまいます。
オリーブオイルが固まってしまうのは、オレイン酸という成分が低温によって凝固してしまうのが原因。
ぬるま湯につければ元に戻るよ。
またサラダ油が固まらないのは、精製時に固まる成分を完全に取り除いているからです。
カロリーを比較
サラダ油とオリーブオイルのカロリーは、ほとんど同じです。
大さじ1杯あたり
サラダ油 | 111kcal |
オリーブオイル | 107kcal |
「オリーブオイルは低カロリー」というイメージがありますが、実はバターやマーガリンより高カロリー。
たしかにカロリーは同じですが、オリーブオイルはオレイン酸を多く含んでいるため「健康的でヘルシー」という位置づけになっています。
値段を比較
サラダ油の原料には比較的安価なものが多く、オリーブオイルより安いです。
1,000mlあたり
サラダ油 | 500円前後 |
オリーブオイル | 約700~2,000円 |
オリーブオイルは生産地やランクによって値段が変わりますが、一般的なスーパーで取り扱っているものだと1,000mlで約700~2,000円の場合が多いです。
最高級ランクのオリーブオイルだと、500mlで数万円なんてことも。
健康に良いのはオリーブオイル
オリーブオイルの主要成分は『オレイン酸』という脂肪成分です。
オレイン酸は一価不飽和脂肪酸(いっかふほうわしぼうさん)に分類される脂質の一種で、善玉コレステロール(HDL)を保持したまま、悪玉コレステロール(LDL)の増加を抑える働きがあります。
これにより心筋梗塞、脳梗塞、高血圧などの生活習慣病の予防や改善に効果的です。
オレイン酸を摂取すると、便秘の解消にもつながるよ。
一方でサラダ油にも、コレステロールを下げる『リノール酸』という成分が含まれています。
しかしリノール酸には酸化しやすいという欠点があり、空気や光に触れたり加熱したりすると『過酸化脂質』に変化してしまいます。
過酸化脂質を大量摂取すると、「ガンや動脈硬化の原因になる」って言われてるよ。
揚げ物をするならサラダ油?オリーブオイル?
揚げ物をした際に、余計な油を摂取したくないならオリーブオイルがおすすめです。
オリーブオイルはサラダ油に比べて、食材へ油が浸透しにくいという性質があります。
これが「オリーブオイルはヘルシー」と言われる理由の一つで、食材に熱を伝えるスピードが速いため、油を吸収せずカラッと揚げることができます。
余計な油を食べないから、胃もたれを起こしにくくなるよ。
サラダ油とオリーブオイルは混ぜてもOK
「オリーブオイルで揚げ物をしたいけど、値段が高い……」という場合には、2つの油を混ぜて使用しましょう。
サラダ油とオリーブオイルはどちらも油なので、混ぜても全く問題ありません。
2つの油を混ぜることで、サラダ油の酸化が軽減され、オリーブオイルのオレイン酸を摂取することができます。
サラダ油とオリーブオイルは1:3で混ぜるのがおすすめ。
2つの油を混ぜることで、サラダ油だけよりも食感や香りが良くなり、オリーブオイルのコストを抑えることもできます。
サラダ油とオリーブオイルの使い分け方
サラダ油とオリーブオイルは以下のとおりに使い分けるのがオススメです。
- 和食 → サラダ油
- 洋食 → オリーブオイル
- 素材の味を活かしたい → サラダ油
- 料理にアクセントや香り足したい → オリーブオイル
加熱する | ピュアオリーブオイル サラダ油 |
加熱しない | エキストラバージンオリーブオイル |
エキストラバージンオリーブオイルだけは加熱すると香り薄くなってしまうので、非加熱で使いましょう。
プロおすすめのオリーブオイル
オリーブオイルは多くのメーカが販売しており、産地やランクによって味も変わります。
安すぎるものを選んでしまうと香りがまったくしないですし、あまり高価なものを選んでも家庭で使うには正直もったいない。
そこで「オリーブオイルを使いたいけど、どれを選んだらいいかわからない」という人のために、コスパが良くて美味しいオリーブオイルを2つだけ紹介します。
フレンチレストランで数十本のオリーブオイルを使ってきた中から選んだよ。
ソル・レオーネ ピュア・オリーブオイル
イタリア国内で収穫したオリーブの果実だけを使用しているオリーブオイルです。
オリーブオイル特有の辛味や苦みがほとんどなく、ほんのりとオリーブの風味を感じるのが特徴です。
また加熱しても香りが落ちないので、炒めものや揚げ物などの加熱料理に最適。
「オリーブオイルがまったくわからない」という人は、これを選べば後悔しないはず!
プラネタ エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル
イタリアの名門ワイナリーが製造しているエキストラバージンオリーブオイルです。
先ほどの紹介したピュアオリーブオイルとは違い、喉を通るときの苦みや、さわやかなオリーブの香りは本場さながらの味わい。
加熱すると香りが薄れてしまうので、パンや完成した料理にかけて食べるのがおすすめです。
好き嫌いが分かれるかもしれないけど、レストランのコース料理でも使うほど本格的な味だよ。
サラダ油とオリーブオイルの違いを徹底比較|まとめ
あらためてサラダ油とオリーブオイルの違いは以下のとおりです。
名称 | サラダ油 | オリーブオイル |
原料 | 菜種、綿実、大豆、ごま、ひまわり、とうもろこし、 紅花、米、落花生 | オリーブの果実 |
味・香り | 無味無臭 | 辛味や苦み 清々しい果実の香り |
性質 | 固まらない | 10℃以下で固まる |
カロリー(大さじ1杯あたり) | 111kcal | 107kcal |
値段(1,000mlあたり) | 500円前後 | 約700円~2,000円 |
オリーブオイルはサラダ油と比べて値段が高いですが、揚げ物にも最適ですし、生活習慣病の予防に効果があるオレイン酸も含まれています。
しかし、人によってはオリーブオイルの香りや味が体に合わない場合もあります。
いくら健康に良いからといって、料理が美味しくなければ元も子もないですよね。
もしオリーブオイルが気になっていて「使ってみたい」と思っているなら、クセの少ないソル・レオーネ ピュア・オリーブオイルから始めてみるのがおすすめですよ。
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