世界三大珍味とは、『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』のことです。
レストランや結婚式の高級食材としても有名ですが、「まだ食べたことがない……」という人も意外と多いはず。
だからといって、いざ食べるときに「どれがトリュフ?」「フォアグラってなに?」じゃ格好悪いですよね。
「キャビアと白ワインは相性が良いよ!」なんて言えたら、スマートな大人を演出できる。
この記事では、普段から世界三大珍味を扱っているフレンチシェフの筆者が、『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』の特徴をわかりやすく解説しています。
もくじ
世界三大珍味とは『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』
世界三大珍味とは、『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』のことを指します。
どの食材も希少性が高く、素朴な見た目からは想像もつかない味や香りから『珍味』と呼ばれています。
トリュフとは世界一高価な『キノコ』
トリュフとは、フランスやイタリアなどの限られた地域でのみ収穫できる『キノコ』のこと。
和名を西洋松露(セイヨウショウロ)と呼び、一般的なキノコと形が違って、丸いかたまり状です。
- 人工栽培ができない
- 収穫時期が短い
- 地中深くに埋まっている
トリュフの収穫時期には、その香りを求め、世界各国から数十万もの人々が訪れます。
地中深くに埋まっているため人の目で見つけることができず、姿を見せないキノコとしても有名です。
トリュフは大きく分けると『黒トリュフ』『白トリュフ』の2種類があり、それぞれ香りや食感が違います。
黒トリュフは、その美味しさから「黒いダイヤ」とも呼ばれているよ。
トリュフには味がほとんどない
トリュフには味がほとんどありません。
「世界三大珍味なのに味がないの?」と思うかもしれませんが、トリュフは味ではなく、香りと風味を楽しむ食材です。
『黒トリュフ』『白トリュフ』ともに独特の香りが特徴で、さまざまな言葉で表現されています。
トリュフ以外では感じられない、まさに至高の香り。
関連トリュフってどんな味?香りや食感をフレンチシェフが徹底解説!
トリュフを使用した料理
香りが命のトリュフは、メイン料理の仕上げに、風味付けとして使われます。
とくに卵料理や肉料理、パスタ、リゾットとの相性抜群。
トリュフの香りが一気に鼻から抜ける感覚は、クセになりますよ。
トリュフ調味料なら手軽に香りを楽しめる
高級食材として知られているトリュフですが、加工品になることで値段も手ごろになります。
トリュフ調味料
もちろん生のトリュフに比べると香りは劣りますが、「一度食べてみたい!」という人は試してみるのもオススメですよ。
関連【人気のトリュフ調味料】特徴と使い方を解説|ギフトにもおすすめ!
フォアグラとは『カモやガチョウの肝臓』
フォアグラとは、カモやガチョウに多量の餌を与え、肥大させた肝臓のこと。
肝臓という意味のフランス語『フォア(Foie)』と、肥大や脂肪分の多いという意味の『グラ(Gras)』が名前の由来です。
レバーが通常飼育で生産されるのに対し、フォアグラは人工的な強制給餌によって生み出されています。
- ひな鳥の選別
- 屋外で飼育(3ヵ月)
- 一羽ずつ小さい折に入れられる
- 強制給餌の開始
- 強制給餌を1日に2~3回繰り返す
- 3~4週間後に出荷
強制給餌によって肥大した肝臓は、人間でいうところの脂肪肝の状態になり、それがフォアグラとして市場に出回ります。
フォアグラの作り方には、動物愛護の観点から賛否両論。
最近ではフォアグラの生産や販売を規制する国も増えているので、日本でも食べられなくなる日がくるもかもしれませんね。
関連フォアグラの作り方が「かわいそう」といわれる理由は?特殊な生産方法が原因!
フォアグラの味
フォアグラは鶏の肝臓なので、鶏レバーと味が似ています。
ただし脂肪が多いためレバーよりも濃厚で、食感はあん肝のようにトロっとしているのが特徴。
「口に入れた瞬間に溶けてなくなった」と表現されることが多いですね。
関連【フォアグラ】まずい?美味しい?味や食感をフレンチシェフが解説
フォアグラを使った料理
フォアグラは非常にデリケートな食材で、わずかな温度変化で脂が溶けだしてしまいます。
表面をパリッと焼き上げることで、外側はパリッと、内側は柔らかくとろけるような食感に。
フォアグラ料理と聞いてまず浮かぶのが、フランス発祥の『ロッシーニ』。
牛フィレ肉、フォアグラ、トリュフを使ったフランス料理の定番メニューです。
マデイラ・ワインを使用した、甘いトリュフソースと、濃厚なフォアグラは相性抜群ですよ。
キャビアとは『チョウザメの卵』
キャビアとは、チョウザメの卵を塩漬けにしたもの。
名前にサメとついていますが、 生物学上の分類が異なるため、サメの仲間ではありません。
- チョウザメ→硬骨魚類
- サメ→軟骨魚類
キャビアは宝石のような見た目から『黒い真珠』とも呼ばれ、世界三大珍味の中でもとくに種類が多いのも特徴です。
チョウザメの種類や粒の大きさによって価値が変わりますが、主に流通しているキャビアは以下の3種類。
- ベルーガ
- オシェトラ
- セヴルーガ
キャビアの中でもベルーガは、粒が大きく濃厚なことから「キャビアの王様」と呼ばれています。
キャビアの味
キャビアは、濃厚な魚卵の味と強い磯の香りが特徴です。
一粒一粒に弾力があり、プチっと口の中ではじけた瞬間に、キャビア独特の風味が広がります。
キャビアは魚卵なので、
- いくら
- とびこ
- 筋子
などと、味が似ています。
関連キャビアの味はまずい?美味しい?食感や食べ方をフレンチシェフが解説
キャビアを使った料理
キャビアは塩漬けされているため、そのまま食べると塩辛く感じます。
ブリニやクラッカーにのせたり、他の食材と一緒に食べるのが一般的です。
日本酒やシャンパン、辛口の白ワインと相性が良いので、お酒に迷ったら試してみるのがオススメ。
世界三大珍味の値段は?どれが一番高い?
世界三大珍味はどれも生産や収穫が難しく、希少価値があるため値段も高いです。
生産地や加工方法などによって値段が変わるため、あくまで参考程度に覚えておきましょう。
2007年には、イタリアの白トリュフ(アルバ産)750gが、約2300万円という驚愕の値段で取引されています。
トリュフの値段
トリュフは産地や品種、大きさによって値段が変わります。
白トリュフのほうが希少なため、値段は黒トリュフの約2倍。
トリュフの相場
- 黒トリュフ → 約23,000円
- 白トリュフ → 約49,000円
※100グラムで計算しています
上記はフレッシュトリュフ(生食用)の価格なので、、冷凍品の場合はさらに安くなります。
フォアグラの値段
フォアグラの相場は100gで1,000~3,000円と、世界三大珍味の中では控えめな値段。
しかし、フォアグラ料理をレストランで注文すると、値段が3~5倍になります。
その理由は、フォアグラの下処理や調理が難しく、専門のプロでないと美味しく料理できないから。
自分で調理できれば安価で食べることも可能ですが、外食となれば値段は高くなってしまいます。
キャビアの値段
キャビアもランクや製造方法で値段が大きく変わります。
品質によって値段はピンキリですが、相場は50グラムで8,000~30,000円ほど。
値段が高いほど希少で上質なキャビアですが、味の好みは人それぞれなので、「高ければ美味しい」というわけではありません。
ちなみに1,000円前後で出回っているランプフィッシュキャビアは、本物のキャビアではないので注意しましょう。
関連【キャビア】偽物と本物の違いは?5秒で見分ける簡単な方法を解説!
世界三大珍味って誰が決めたの?
過去の文献を調べてみましたが、『世界三大珍味』を決めた人物は不明でした。
そもそも世界三大珍味は、世界共通の言葉ではありません。
海外の人に世界三大珍味っていっても伝わらないよ。
欧州の食材がメインなので、昔の有名なフランス人シェフが「歴史あるフランス料理において、これが世界三大珍味だ!」と決めた、という説が濃厚です。
また、日本人にとってフランス料理は「世界の高級食材を使った美味しい料理」というイメージがあるので、それも影響しているのかもしれませんね。
日本や中国にも『三大珍味』がある
『世界三大珍味』と同じように、日本や中国にも独自の『三大珍味』と呼ばれる食材があります。
日本三大珍味
- うに
- このわた
- からすみ
中国三大珍味
- フカヒレ
- アワビ
- 海ツバメの巣
中国三大珍味はどれも一度は聞いたことがある食材ですが、日本の『このわた』『からすみ』が三大珍味と呼ばれているは、ちょっと意外ですよね。
世界三大珍味『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』の特徴|まとめ
世界三大珍味は『トリュフ』『フォアグラ』『キャビア』です。
どれも独特な味と香りが特徴で、まさに珍味と呼ぶにふさわしい食材。
とはいえ、実際に食べて「美味しくなかった……」という意見もあるので、好みは分かれるかもしれません。
それでも「一度食べてみたい!」と思っているなら、手軽な加工食品や宅配サービスを試してみるのもオススメ。
たとえば俺のフレンチが運営している、俺のECという宅配サービスでは、世界三大珍味を低価格で食べられますよ。
安すぎるから偽物じゃないかと疑ってたけど、ちゃんと本物を使ってて驚いたよ(笑)。
-
【俺のEC】口コミ・評判は?現役フレンチシェフが実際に注文してみた
続きを見る